stellacafe

ナース・ミントの悩み解決クリニック

育児・介護をはじめとした生活の悩みを解決する看護師ブログです。

MENU

【デメリットの多い赤ちゃんのおしゃぶり】悪影響を最小限にする使用方法とは?

初めて当サイトをお越しの方はこちらからナース・ミントの悩み解決クリニックって何?当サイトの自己紹介!

スポンサードリンク


f:id:stellacafe7:20170207091545j:plain

赤ちゃんのおしゃぶりにまつわる本当の情報、嘘の情報について元NICUナースが解説します。

おしゃぶりは「鼻呼吸の練習になる」「突然死の防止になる」という意見もありますが、もしあなたがこれらの情報を元におしゃぶりの使用を考えている場合は少し待ってください。

なぜならこの2つの意見には異論があるからです

また赤ちゃんのおしゃぶりは様々なデメリットがあります。

しかし育児をしていると、どうしても泣き止まない時などおしゃぶりを使用したいときもありますよね。

ここでおしゃぶりのデメリットと、デメリットによる影響を最小限にするための使用方法を説明していますので、使用の際は参考にしてください。

おしゃぶりって何のためにあるの?

f:id:stellacafe7:20170616102348j:plain

おしゃぶりで得られる効果として、

・精神的心地よさ

・落ち着かせる作用

・痛みの緩和

などが挙げられます。

このような効果からNICUでも赤ちゃんに採血など苦痛を伴う処置をする時や、安静を保たなければならない時に使用しています。

おしゃぶりの誤った使用目的

f:id:stellacafe7:20170616102415j:plain

世間ではおしゃぶりの効果として、

・鼻呼吸の練習になる

・乳児突然死症候群(SIDS)の予防になる

という情報もありますが、これらの情報には誤解があります。

おしゃぶりは鼻呼吸の練習になる?

「おしゃぶりは鼻呼吸の練習になる」という情報がありますが、赤ちゃんはもともと鼻呼吸です。

そのことは医学書でもきちんと記載されています。

新生児は主に鼻を介した呼吸を行う。

(引用:仁志田 博司 新生児学入門)

もともと児は自然に鼻呼吸をしています。

おしゃぶりを使用すると、児は舌と上顎が密着することを防ぎ、鼻呼吸よりは口呼吸を確保するといわれています。

(引用: 桶谷 桐子 すぐに使える70の事例から学ぶ母乳育児支援ブック)

またおしゃぶりが鼻呼吸の練習になるということを証明する研究データはありません。 

乳児突然死症候群( SIDS)の予防について

おしゃぶりが突然死の予防につながるという意見に関しても異論があります。

米国小児科学会は2005年にSIDSの予防手段の一つとしておしゃぶりを使用することをあげましたが、おしゃぶりとSIDSの因果関係は不明であることから、複数の母乳育児関連団体がおしゃぶりの使用について慎重に考慮する必要があると述べています。

乳幼児突然死症候群とは元気だった赤ちゃんが突然亡くなってしまうことなのですが、原因は未だに解明されていません。

うつぶせ寝や受動喫煙が原因の一つになると考えられています。

この突然死を予防する方法として母乳育児が効果があるという証明はされています

以下で詳しく説明しますが、おしゃぶりは母乳育児期間を短縮させます

それならおしゃぶりを使用せずに、母乳育児期間をより長くするための取り組みをした方が突然死の予防としては理にかなっているといえます。

そのため「鼻呼吸の練習になる」「突然死の予防になる」という目的でおしゃぶりの使用を考えている場合は使用をおすすめできません。

 おしゃぶりのデメリット

f:id:stellacafe7:20170616102448j:plain

母乳育児期間を短縮する

多くの研究からおしゃぶりの使用は母乳育児期間を短縮させる危険性が高くなるということが分かっています。

おしゃぶりを使うことで母乳育児が中止となる確率は1.22~8.7倍となっており、おしゃぶりの使用時間が長ければ長いほど母乳育児期間は短くなっています。

この理由としておしゃぶりを使用することで浅吸いと、正しくないおっぱいを吸うリズムを赤ちゃんが覚えてしまうことが関連していることも証明されています。

おっぱいとおしゃぶり、同じ「吸う」という動作なのですが口の動かし方は全く違います。

おっぱいの場合は乳輪部までしっかりと口に含み、下あごでおっぱいをしごくようにして母乳を飲んでします。

しかしおしゃぶりは口に深く含む必要がありません。

そのためおしゃぶりの吸い方が癖付くと、おっぱいを吸う際に浅吸いになってしまうのです。

浅吸いになると赤ちゃんはおっぱいをしっかり飲むことができません。

さらにママの乳首が摩擦により出血したり水泡ができたりとおっぱいトラブルにつながるのため、結果的に母乳育児期間が短くなってしまいます。

またおしゃぶりがあごの発達にいいという噂もありますが、おしゃぶりがあごの発達に良いというデータはありません

そしてあごの発達を促すのであればおっぱいを直接吸う方が効果を得ることができます。

 中耳炎になりやすい

おしゃぶりの使用は中耳炎のリスクを高くします。

4歳未満の子どもがおしゃぶりを使用した場合、反復性中耳炎のリスクが1.6~2.9倍となります。

その理由は、

・おしゃぶりそのものが、耳の機能に障害を与えること

・母乳が中止になることで母乳由来の免疫の恩恵が受けられないこと

が示唆されています。

嚙み合わせが悪くなる

おしゃぶりの使用は歯並びに影響します。

とくに2歳半~3歳の時期までおしゃぶりを使用していると、高い確率で出っ歯になったり、奥歯のかみ合わせが少なくなったりといった影響がでてきます。

また2歳以上のおしゃぶりの使用は虫歯の原因にもなります。

 カンジダ感染症のリスクがある

おしゃぶりを使用とカンジダという菌に感染するリスクが高くなります。

おしゃぶりを一回一回口にくわえるたびに消毒するという人はほとんどいないでしょう。

しかし一度使用したおしゃぶりには菌が繁殖しやすくなっています

そのため長時間同じおしゃぶりを使用することで、カンジダというカビの菌が赤ちゃんの口の中に繁殖する危険性があります。

f:id:stellacafe7:20170203092815p:plain

出典:「カンジダ感染 舌 赤ちゃん」の検索結果 - Yahoo!検索(画像)

カンジダに感染すると写真のようなミルクカスとは違った、白いモロモロしたものが舌の上や口の中に出現します。

カンジダに感染した場合、抗菌薬を使用して治療するので病院を受診する必要があります。

 
 

コミュニケーションが減る

おしゃぶりを使用することで、子どもとのコミュニケーションが減りやすくなります。

赤ちゃんには口の中に指や乳首が入ると、自分の意思とは関係なく吸いつく「吸てつ反射」というものがあります。

そのため泣いていても、口におしゃぶりを入れられると吸ってしまいます。

赤ちゃんが泣いた際に言葉掛けをしながらおしゃぶりを使用するぶんにはコミュニケーションは減りませんが、なかには赤ちゃんが泣いたらとにかくおしゃぶりをくわえさせるという対応をしてしまう場合があります。

そのようになると親子のコミュニケーションが減り、言葉の発達などにも影響してくることが懸念されます。

赤ちゃんの学習の機会が減る

おしゃぶりで赤ちゃんの口がふさがれることは、赤ちゃんの学習する機会が減ることにもつながります。

赤ちゃんは色んなものを口にいれる習性がありますが、これは色んなものに対して「どういうものなのか」を学んでいるからです。

おしゃぶりで口がふさがれることによって、この赤ちゃん特有の学習する機会が減ることも懸念されています。

使用する際の注意点

f:id:stellacafe7:20170616102516j:plain

上記で説明したデメリットによる影響を最小限にするための使用方法を説明します。

おしゃぶりの使用は効果に対してのデメリットが多いのですが育児をしていると

・どんなにあやしても泣き止まない

・手がふさがっていて、赤ちゃんが泣いているけど対応できない

という状況もあるかと思います。

そのような際におしゃぶりがあるとママの負担を減らすことができます。

赤ちゃんのおしゃぶりの悪影響を最小限にする使用方法を説明するので参考にしてください。

おしゃぶりは最終手段にする

赤ちゃんとのコミュニケーションを大切にするためにも、おしゃぶりを使用するのは最終手段にしましょう。

赤ちゃんが泣いた場合はすぐにおしゃぶりを使用するのではなく、たくさん声かけをしながら泣き止む方法を色々試してみましょう。

赤ちゃんは何かしらの要求があって泣いています。

・お腹が空いた

・オムツを変えて欲しい

・抱っこしてほしい

などなど実に沢山の要因が考えられます。

色々試しても赤ちゃんが落ち着かなかった場合は、赤ちゃんを「一旦落ち着かせる」という目的でおしゃぶりを使用してみましょう

毎回消毒をする

カンジダ感染を予防するために、おしゃぶりは使用のたびに消毒しましょう。

哺乳瓶と同じようにミルトンで消毒します。

毎回消毒する習慣をつけると、必然的におしゃぶりを使用する時間も必要最小限にすることができます。

2歳半までには使用を中止しよう

歯並びへの影響を最小限にするためにも2歳半までにはおしゃぶりの使用を中止しましょう。

とくに1歳半~2歳でおしゃぶりをやめた場合は、かみ合わせの異常は改善されやすいとされていますので、可能なら1歳半~2歳までにやめるのが理想です。

ただ突然おしゃぶりをやめようとすると、子どもが大泣きしてやめるのが難しくなるので、事前に説明してあげるようにしましょう。

1歳半くらいになると大人の話は結構理解できています。

そのため「あと3回使ったらもうバイバイしようか。」と少し猶予をもたせてカウントダウンしていくと、子供も心の準備ができるのか比較的スムーズにやめることができますよ!

*4歳を過ぎてもやめられない場合は、情緒的な面も考慮して小児科を受診するようにしましょう。

まとめ

おしゃぶりはデメリットが多いので使用が推奨されているわけではありませんが、実際育児をしているとおしゃぶりがあると助かる場面があるのも事実です。

そのためデメリットによる影響を最小限にする工夫をしながら、ママの育児負担を軽減していきましょう。

おしゃぶりに関して周囲から色んな意見をいわれる場合もあると思いますが、おしゃぶりに限らず育児は周囲の意見を気にしていたらきりがありません。

 周囲の意見は気にせず、自信をもってあなたらしい育児をしてくださいね。

 

出典:桶谷 桐子 すぐに使える70の事例から学ぶ母乳育児支援ブック

     大山 牧子 NICUスタッフのための母乳育児支援ハンドブック

     仁志田 博司 新生児学入門

     おしゃぶりについての考え方|日本小児歯科学会

関連記事

www.stellacafe7.com

www.stellacafe7.com

www.stellacafe7.com