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ナース・ミントの悩み解決クリニック

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【VBAC体験談付き】VBACと帝王切開の双方のリスクを知って納得いく出産をしよう!

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【2017年6月12日更新】

VBACにはリスクがありますが、帝王切開にもリスクはあります。

よくVBACのリスクばかりがクローズアップされ、VBACするなんて母親失格というような意見も聞かれますが、大事なのはVBACと帝王切開の両方のリスクをしっかりと理解することです。

VBACと帝王切開のリスクをしっかりと理解し、その上であなたと家族のみんなが納得できる出産を迎えましょう。

本文には実際にVBACを行った友人の体験談も載せていますので参考にしてみてください。

VBACとは

VBACとは帝王切開で出産した人が、次のお産で経腟分娩(自然分娩)することです。

VBACの条件

VBACを行うには以下の条件を満たしている必要があります。 

1)児頭骨盤不均衡がないと判断される

 2)緊急帝王切開および子宮破裂に対する緊急手術が可能である

 3)既往帝王切開数が1回である

 4)既往帝王切開術式が子宮下節横切開で術後経過が良好であった

5)子宮体部筋層まで達する手術既往あるいは子宮破裂の既往がない

引用:

http://www.jsog.or.jp/PDF/60/6009-438.pdf#search=%27VBAC%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%99%E3%82%8B%E6%B3%A8%E6%84%8F%E9%A0%85%E7%9B%AE%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%27

 「児頭骨盤不均衡がない」とは、赤ちゃんの頭の大きさがママの骨盤を通れる大きさですよという意味です。

VBACのメリット

VBACのメリットは、

・産後の回復が早い

・入院期間が短縮される

・立ち合い分娩が出来る

というものが挙げられます。

VBACのリスク

VBACのリスクは「子宮破裂」です。

自然分娩でも子宮破裂のリスクはありますが、VBACの場合は子宮に帝王切開時の傷があるため、自然分娩よりも子宮破裂のリスクが高くなります。

これは普通の風船と、傷のついた風船、どちらが割れやすいかを想像してもらったら分かりやすいと思います。

アメリカではVBACをした際の子宮破裂の確率は0.6~0.8%と報告されています。

たった0.6%と思われるかもしれませんが、実は自然分娩した人の約10倍ものリスクとなります。

分娩時に子宮破裂を起こすと、ママの身体からは大量に出血します。

その間赤ちゃんには酸素がいきません

そのため母児共に命の危険にさらされます。

子宮破裂を起こした場合の赤ちゃんの死亡率は20~80%といわれています。

仮に赤ちゃんの命は無事だったとしても、長時間(18分以上)の酸欠により脳に重い障害が残る可能性が非常に高いです。

*赤ちゃんへ酸素がいかなくなってから17分以内に出産させないと、脳へのダメージが大きいとされています。

たこ子宮破裂は予測できるものではなく突然起こります

そのため非常にリスクが高いので、VBACを受け入れている病院は非常に少ないです。

といいますか、どんな緊急事態でもすぐに対応できる病院でないといけないので、受け入れることの出来る病院が非常に少ないといった方が正確でしょう。

もしVBACを受け入れてくれる病院があり、VBACでお産を進めていたとしても、分娩途中で何かあれば緊急帝王切開に変更となります

帝王切開のリスク

VBACの話になるとVBACのリスクばかりがクローズアップされるのですが、帝王切開も人の身体にメスを入れる訳なのでリスクがあります。

肺塞栓

肺塞栓とは小さな血のかたなりが肺の血管を通過できずに詰まることをいいます。

手術中~手術後ずっと横になっていることで、身体の中では血栓ができやすくなっています。

その時作られた血栓が血流に流されて肺の血管に到達し、血栓が肺の血管をふさいでしまうのです。。

この肺塞栓は極めて危険性が高く母体死亡原因の2位となっています。

癒着

癒着とは本来くっついて欲しくない組織同士がくっつくことを指します。

2回目以降の帝王切開をすると、その癒着によって出血や膀胱を傷つけてしまうということが起こります。

癒着についてもう少し詳しく説明します。

人の身体というのは、手術の際に出来た傷に対して組織同士をくっつけることで修復しようとします。

しかしその際に本来くっついて欲しくない組織までくっついてしまうことがあります。

よって2回目以降の帝王切開の場合、赤ちゃんを取り出す際に、前回の帝王切開により生じた癒着の部分を剥がさないといけないため、そこから出血したり腸や膀胱などを傷つけてしまったりする場合があるのです。

 

他にも帝王切開のリスクとしては縫合不全感染症などが代表的な合併症として挙げられます。

VBACと帝王切開のリスク比較

VBACと帝王切開それぞれにリスクがあるのですが、実際「どっちが危険なの?」と思われたのではないでしょうか。

ここでは、VBACと帝王切開のリスクを比較します。

VBACが成功した場合は帝王切開と比べ、入院期間の短縮や速やかな産後の回復が期待できます。

また感染症や肺塞栓の発症、輸血の使用量も減少します。

帝王切開のリスクであった癒着を剥がす際の出血も回避することが出来ます

しかし、VBACが失敗した場合、

子宮破裂:帝王切開の約2倍

児の死亡率:帝王切開の約1.7倍

新生児仮死:帝王切開の約2.2倍

となります。

VBACが成功すれば帝王切開よりも多くのメリットがありますが、VBACが失敗した場合は帝王切開よりも命に直結するリスクが高くなります。

そのためかかりつけの医師としっかりと話をし、双方のリスクを理解したうえで、VBACをするかどうするか判断する必要があります。

出産はVBACに限らず、本当に命がけの大きなイベントです。

だからこそ両方のリスクをしっかり把握して判断することが大切なんです。

実際にVBACをした友人の体験談

私の友人は帝王切開コンプレックスを持っていたため、2人目を出産する際にVBACを選びました。

(帝王切開コンプレックスについての細かい説明は以下に記載しています。)

その友人は一人目を妊娠した時には経腟分娩をするつもりで

・夫に立ち会いしてもらう

・産後ゆっくりカンガルーケアをしたい

といったバースプランを立てていました。

しかしいざ陣痛開始となった時、分娩途中で赤ちゃんの心音が下がったという理由から

緊急帝王切開に切り替わってしまったのです。

最終的に母児共に命に別状はありませんでしたが、友人は急きょ帝王切開に切り替わったことがショックだったそうです。

そのため二人目妊娠した際は「絶対に経腟分娩したい!」と思い、色々な病院を当たりました。

VBACは緊急事態に対応できるだけの設備がある病院でないとなかなか受け入れてくれません。

そのため病院選びには苦労していました

最終的にはVBAC可能な病院を見つけ、VBACにトライしました。

そしてVBACは無事成功し友人はとても嬉しそうでした。

 

友人の場合は結果的に成功しましたが、VBACは失敗した際の代償が大きい為、周囲からは最後まで反対されていました。

その友人も私と同じ看護師なのですが、産休ギリギリまで病棟のスタッフや医師から「普通に帝王切開にしときなよ」という話を何度もされていました。

やはり賛否両論のVBACなだけあって、周囲からは色々な意見が飛んでくるようです。

*帝王切開コンプレックスとは*

帝王切開コンプレックスとは前回のお産で帝王切開になったことに対するコンプレックスです。

妊娠期間中に経腟分娩することをイメージしていたにも関わらず、緊急で帝王切開に切り替わり心の準備ができないまま手術となったことで大きなショックを受けることがあります。

そして自分の理想とするお産ができなかったという結果は、後に母親としての自信にも影響を及ぼす場合があります。

人によっては「帝王切開=失敗」と受け止めてしまい、その後の育児で思い通りに進まないことがあると「ちゃんと産んであげられなかったからだ」帝王切開した過去に縛られ続ける人もいます

また「経腟分娩を経験してこそ立派な母親だ」というような神話が現在でも根強く残っています。

そのため知り合いから「下から産まれなかった子は打たれ弱いとか「陣痛の痛みがあるからこそ我が子がカワイイ」と言った無神経な言葉を浴びせられたことで、帝王切開だったことに後ろめたさを感じている人もいます

そのような経緯から「出産の感動を自分も味わいたい」「経腟分娩を経験して一人前の母親になりたい」とVBACを希望する人が多いです。

帝王切開コンプレックスのママへ 

f:id:stellacafe7:20170119144216j:plainVBACも帝王切開もどちらもリスクはあるので「絶対にこうすべき」という発言は私にはできません。

でも「経腟分娩を経験してこそ立派な母親だ」と思っている人・帝王切開した過去にコンプレックスを感じている人に伝えたいことがあります。

それは経腟で出産しようが、帝王切開で出産しようがあなたは立派な母親だということです。

あなたはどのような人を「立派な母親」だと思いますか?

私は子どもを守るための選択ができる人を立派な母親だと思っています。

なぜ前回の出産で帝王切開になったのか、、、それは赤ちゃんの命を守る為だったからではありませんか?

もしかすると分娩途中で帝王切開に切り替わり、自分の意思じゃなかったという人もいるかもしれません。

だけど結果的に帝王切開による出産で子どもを守ったことに違いありません。

だからあなたは我が子を守った立派な母親です。

もしあなたが帝王切開の過去を引きずっているがためにVBACを考えているのであれば、私のこの意見も一つ参考にして頂ければ幸いです。

さいごに

VBACも帝王切開もそれぞれリスクがあります。

そのため両方のリスクをしっかりと理解した上で決断しましょう。

分娩方法については、医師、助産師、家族ともしっかり話し合って決めましょう。

 

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