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ナース・ミントの悩み解決クリニック

育児・介護をはじめとした生活の悩みを解決する看護師ブログです。

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透析看護師のリアルな仕事環境とは?体験者が語る透析クリニックのメリット・デメリット

初めて当サイトをお越しの方はこちらからナース・ミントの悩み解決クリニックって何?当サイトの自己紹介!

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仕事と家事の両立をしたい看護師なら、透析で働くという選択肢を一度は考えたことがあるのではないでしょうか?

夜勤なし、残業なし、日曜休み!

透析クリニックは家庭を優先したいなら申し分のない条件です。

しかし「患者との関りが大変そう」「透析の機械操作が難しそう」など色々な不安があり、透析で働くことを躊躇してしまいますよね。

今回は透析で働くかどうか悩んでいるあなたに向けて、透析クリニックで働いた経験をもとに、透析クリニックで働くことのメリット・デメリット、透析病院という環境にスムーズに慣れるためのノウハウをお伝えします。

透析看護への不安を解消して、家庭優先の働き方を実現しましょう。

人工透析って何?簡単なおさらい

人工透析は腎不全により血液中に貯まった水分、老廃物、不要な電解質を機械によりろ過することを指します。

人工透析(じんこうとうせき)とは、医療行為のひとつで、腎臓の機能を人工的に代替することである。単に透析(とうせき、英語: Dialysis, ダイアライシス)とも呼ばれる。

腎不全に陥った患者が尿毒症になるのを防止するには、外的な手段で血液の「老廃物除去」「電解質維持」「水分量維持」を行う必要がある。

2014年末現在で、日本に約32万人の透析患者がいる[1]

人工透析 - Wikipedia

 

水分が貯まると心不全につながりますし、カリウムが貯まると心停止を起こします。

そのため腎不全患者は透析を2~3日に1回のペースで行わなければなりません。

透析看護師の役割

透析看護師の役割は、

・透析の準備

・透析中の患者の観察

・機械の操作

・患者への生活指導

が主になります。

透析看護師の一日の流れ

透析クリニックでは午前、午後と2回にわけて透析が行われます。 

8:30          出勤 透析回路のプライミング

 9:00~10:00      到着した患者さんから透析の穿刺をしていきます。

10:00~11:30   医師が順番に診察していきます。

         医師の診察介助や患者のラウンドをします。

12:00~13:00   午前患者の返血、止血

13:00~14:00   午後患者の透析をしていきます。

14:00~16:00   医師が順番に診察していきます。

            医師の診察介助や患者のラウンドをします。

17:00~18:00   午後患者の返血・止血

 

11:00~13:00の間に順番に休憩をとります。

私は16:30までという勤務条件だったので居残りはしていませんが、居残り組が数名いるのでその人達が残りの患者の返血や片付けを行います。

透析看護師に求められるスキル

 患者さんとのコミュニケーションスキル

透析看護師になるには患者さんとのコミュニケーションスキルが求められます。

「透析患者は気難しい」と言われることが多いと思いますが、確かに気難しい人が多いです。

理不尽なことで怒鳴られたり、数か月にわたってネチネチ嫌味を言ってきたりする人もいます。

そういう話を聞くと「やっぱり透析って無理かも」と思ってしまいますよね。

でも安心してください。

この透析患者の気難しい性格に関しては「サイコネフロロジー(精神腎臓病学)」といって確立された学問があるんです。

透析患者のメンタルを理解し、どのように対応すればよいのかを知っていると怒鳴られる回数を減らすことができます。

また認知症看護と一緒で「なぜこのようなことを言うのか」が分かっているだけでも、受けとり方が大きく変わります。

サイコネフロロジーの知識があれば、たとえ怒鳴られても「色々つらいんだろう」と受け流せるようになります。

そのためサイコネフロロジーの知識を含めたコミュニケーション能力が必要となります。

シャントの穿刺

患者さんのシャントの穿刺も看護師が行います。

透析患者さんのシャントは血管が発達しているため、採血に慣れている看護師なら「あんなの簡単に入るでしょ」と思われるかもしれませんが、決して簡単というわけではありません。

見た目上の血管は発達していても、血管壁が肥厚し内腔はすごく狭いということがよくあります。

そのためむちゃくちゃ難しい患者さんの場合「師長さんしか穿刺が入らない」という状況が生まれる時があります。

透析機械の操作

透析中の機械操作も看護師が行います。

透析前の体重を測り、医師が設定した目標体重との差の水分を透析で抜きます。

そのため体重の計算をして、差し引きする水分量の設定を行います。

また透析中は患者さんの血圧の変動をみながら流量の調整を行います。

患者への生活指導

患者さんへの生活指導も大事な役割になります。

しかし透析クリニックに通う透析患者さんは長年病気と付き合ってきているので、看護師以上に知識がある人が多いです。

また透析歴が短くても、透析導入の際に総合病院などで指導は受けてきているので、一通りのことは知っています。

食事制限ができない透析患者の多くが「分かっているけどやめられない」というのが本音の部分になります。

そのため食事制限できない患者さんに「ダメじゃないですか!何食べたんですか?」と口出しすると「ほっとけや!」と怒鳴られる時があります。

なので積極的に指導するというよりは、「体重増えてるけど、なんかおいしいものでも食べに行ったんですか?」など相手の話を聞くという姿勢が大事になります。

すると「孫が遊びに来てたから~」などの話を聞きだせるので、そのまま話を聞くという感じです。

本人が分かっているのならそれでいいのです。

本人が理解していることを、必要以上に口出ししないのも患者さんとのコミュニケーションをとる上で大切になります。

看護師によって考え方は異なるかもしれませんが、サイコネフロロジーの観点からいえば「問い詰めない」というのが大事なのです。

透析看護師のメリット

夜勤・時間外業務がない

透析の一番のメリットといえば、夜勤・時間外業務がないという点です。

家事との両立をしやすいため、看護師も主婦が多いです。

家族と予定を合わせやすい

日曜日が休みなので家族との予定を組みやすいです。

ただお盆やゴールデンウィークなども透析は行われるため、長期休暇にいたっては家族と予定が合わない場合もあります。

病院によるかもしれませんが、祝日でも休み希望は出せるので旅行を計画している場合は休み希望を出して休みを確保します。

専門的な知識が身につく

透析に関する専門的な知識を身に付けることができます。

どの病棟で働いても透析患者さんと関わることがあると思うので、将来、病棟勤務になったときにも知識を活かすことができます。

体力的に楽

ワンフロア内の移動ですし、保清などのケアもないので体力的には非常に楽です。

そのため年をとっても続けることにできる科といえます。

透析クリニックの場合、給料が高い場合が多い

総合病院だと看護師の給料が一律で決まっているので給料がいいとはいえませんが、個人の透析クリニックの場合は給料が高いことが多いです。

私の場合は総合病院で夜勤4~5回した時の給料と、透析クリニックで夜勤、時間外なしの給料が同じくらいでした。

しかも臨時ボーナスがちょくちょくもらえる病院だったので、トータル的には透析クリニックの方が給料が高かったです。

透析病院って儲かるらしいです。

しかも看護師の離職率が高いから、給料が高く設定されやすいのかもしれませんね。

ワンフロアなので緊急時も安心

透析中に患者さんの血圧が急激に下がる時がありますが、ワンフロアなのですぐに先輩たちも駆けつけてくれます。

しかも透析看護師のほとんどがベテラン看護師なので、初心者にとっては安心して働きやすい環境になっています。

透析看護師のデメリット

理不尽なことで患者に怒鳴られることが多い

サイコネフロロジーを参考にしても怒鳴られる時は怒鳴られます。

しかも理不尽なことでも怒鳴られることは多々あります。

私が透析で働き始めた時の話ですが、一人の高齢男性の穿刺に向かいました。

すると「あんた、見かけん顔やけど新人か?」と言われたので「今月からここで働くことになったんです。」と返事をすると「変なことせんとってや」といわれました。

明らかに相手は戦闘モードに入ってます。

ちょっとでも変なことしようものなら言ってやんぞ!という空気が伝わってきます。

近くにいた先輩ナースが「○○さん、この子(私)ここに来たのは今月からやけど、看護師経験は長いから大丈夫よ」とフォローしてくれました。

いざ、穿刺。

スムーズに入ったので「よっしゃ!」と思ったら、その患者は「痛っ!この下手くそが!もうやめちまえ!」と言いました。

「痛かったですか?すみません。でもちゃんと入っているので回路につないでいきますね」といい機械設定などを行ったのですが、その間もずっとグチグチ言われました。

その患者さんのそばを離れた後、先輩ナースが「○○さん、よくああいうこと言うねん。気にせんとき」と声をかけてくれました。

いやいや、気にせんときと言われても、気にしてしまいます(~_~;)

しかもその日を境に3か月間、顔を合わせるたびに嫌味を言われ続けたんですよ。

他の患者さんも、その様子を見ていて「気にしたらアカンで」「○○さんって、変よね。」と声をかけてくれました。

透析患者さんは気難しいといっても、全員じゃないんですよ。

優しい患者さんも沢山いて、気難しい患者さんはごく一部なのですがその一部が異様に濃いんです。

そしてこのクセのある患者さんの嫌がらせともとれる発言によって、看護師がやめていっちゃうんですよね。

嫌な患者とも長期的に付き合わないといけない

透析患者さんは何年、何十年と死ぬまで透析を続けなくてはいけません。

そのため、先ほどのような苦手な患者さんとも年単位で付き合っていかなければなりません。

機械操作、ルート管理のミスが死に直結する

透析の機械操作やルート管理はミスすると死に直結します。

例えば除水量を3000m 1/3時間で設定しないといけないところを30000m 1/3時間と単位の入力間違いをした場合、患者は瞬く間にショック状態になります。

本来の10倍の速度で体内の血液が抜かれるわけなので、ショックを起こすのは当然のことです。

しかしこのような機械の入力ミスというのは意外と身近なものです。

またルートと回路の接続がゆるく、途中で接続が外れてしまった場合、脱血側(血液を抜く方)の場合は気泡アラームがなるのですが、返血側(血液が返っていく方)ではアラームもならず、体内の血液が全て体外にダダ洩れになってしまうためショック状態になります。

このように透析看護はミスが死に直結するため、一つ一つの手技を確実にしていかなくてはいけません。

透析看護師に向いている人

怒鳴られても割り切れる

理不尽なことで怒鳴られようと、長期にわたって嫌味をいわれようと仕事だと割り切る力が必要です。

(長期的な嫌味はいずれなくなります。)

どんなにこちらが丁寧に対応しても、穿刺ミスや相手の体調不良によって怒鳴られるということがあります。

そのため透析で働くなら「怒鳴られないためにどうするか」より「だれしも怒鳴られるものだ」と受け入れておくほうがいいです。 

機械操作・計算が得意

透析の機械操作は機械が得意な人の方がスムーズに慣れると思います。

計算といっても看護師がする計算は、足し算、引き算、掛け算、割り算でできる計算ばかりです。

そのため大げさに構える必要はありません。

ただ除水量の計算ミスが命に関わることがあるので、ただの引き算でも何度も確認する必要があります。

 私の働いていた透析クリニックではミスを防ぐためダブルチェックを徹底していました。

プライベートの時間を大事にしたい

残業、時間外がほとんどないので、プライベートの予定も立てやすくなります。

そのためワークライフバランスを大事にしたいという人にはもってこいの科です。

透析看護師に向いていない人

繊細な人

怒鳴られたことがきっかけで仕事ができなくなる、仕事にこられなくなるといった繊細な人には厳しいです。

機械操作ときいて「無理!」と思う人

透析看護をするうえで機械操作は絶対ついてくるので、機械操作と聞いて「無理!」と拒絶反応が出る人は選択肢を変えた方がいいと思います。

でも機械操作は慣れてしまえばルーティンですし、回数を重ねるとかならず慣れると思いますよ。

もともと私も機械は苦手な方です(;´∀`)

透析看護師になりたい!気になるQ&A

 透析看護に興味はあるけど「これって実際どうなの?」と思うことってありますよね。

そのような疑問にQ&A方式でお答えします。

給料は良かったですか?

私の場合は総合病院で月4~5回の夜勤をしていた時よりも給料は良かったです。

本当に残業はないのですか?

あらかじめシフトで居残りスタッフが決まっているので、よほどのことがない限り残業はありません。

急変やスタッフの病欠による人手不足で、まれに残業することはありましたが、15分~長くても30分以上残ることはありませんでした。

 また私の場合は求人の時点で16:30までとなっていたので居残りすることもありませんでした。

どれくらいで機械操作には慣れましたか?

私の場合ですが、基本的な回路のプライミングや機械操作は2~3週間くらいで慣れました。

患者の状態に合わせて設定を変えたりはまだできませんでしたが、回路のプライミング、透析開始時の機械設定や返血時の操作は3週間くらいで覚えました。

ただ慣れるために自己学習はしましたよ。

ライミングの回路を練習用に一つもらい、朝早めに出勤したり勤務終了後の時間を使ったりしてプライミングの練習をしていましたし、透析の原理を理解するために自宅に帰ってからも勉強をしました。

透析の原理が分かれば、機械操作を覚えるのは難しくないと思います。

患者さんから怒鳴られた時、どう対応したのですか?

患者さんに怒鳴られた時は、自分に非があればひとまず謝ります。

しかしその後もしつこく言ってくるようであればもう近づきません(笑)

スタッフみんな患者との相性とかも把握しているので、そのあたりはお互いフォローしあいます。

だれかが「最近、○○さんに色々言われるねんなぁ」というと「じゃぁ、私穿刺いくよ」という感じです。

一人で気難しい患者さんの対応を抱えないというのが疲れないためのポイントです。 

新人でもなれるのですか?

新人でもなれます。

私の働いていた透析クリニックは新卒から透析看護師という人もいましたよ。

とくに男性看護師は新卒からずっと透析で働いているという人が多かったです。

さいごに

私はもともとブラック病院(残業・時間外多い、有給使えない)で働いていたので、透析クリニックに転職した時は「こんな働きやすい職場があったのか!」と感動しました。

もちろん患者さんとのやりとりで苦労したこともありましたが、周囲のスタッフがフォローしてくれたので問題なく続けることができました!

育休復帰時に保育園に入れないという緊急事態が起きたため、今は違う病院で働いていますがプライベートを充実させたいという方にはおすすめですよ!

ちなみに私が透析クリニックに転職した時に利用した転職サイトはこちらです。

そして転職の際のエピソードがこちら。